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素材辞典

リキュール

リキュールは、洒落た”大人のデザート”に欠かせない素材。すぐれたパティシエ(製菓技術者)たちは巧みにこの素材を使いこなし、奥行きのある味や香りを作り上げます。ほんの少量使われるだけの脇役的存在ですが、その力は大きく、お菓子全体の風味を左右するほどです。

リキュールの効果は馥郁(ふくいく)とした香りと味わい

”リキュール”とは、蒸留酒をべースに薬草・香草、果実、花などの香りの成分や、甘味、色素などを配合した酒の総称です。香り、味、色、すべてに多彩で、驚くほどたくさんの種類があります。
洋菓子に使う洋酒としては、日本ではひと昔前までラム酒やブランデーといった蒸留酒が一般的でしたが、最近はさまざまなリキュールが手に入るようになり、本格的な洋菓子作りに欠かせないものになっています。オレンジを使ったお葉子にはオレンジのリキュール、カシスのお葉子にはカシスのリキュールといった素材と同じ香りで組み合わせるのが基本の使い方。リキュールは名脇役として、主役の風味を引き立て、さらに全体を馥郁とした香りにまとめ上げて味に深みを与えてくれます。

錬金術師が生みの親 宝物のような霊薬・媚薬

13世紀頃のヨーロッパで、錬金術師たちがアルコールにさまざまな薬草を溶かし込み、薬酒を生み出そうとしたのがリキュールの始まりといわれています。やがてその技法は修道院や宮廷に伝えられ、それぞれの場で発展し、独自の処方が次々に生まれました。そんなリキュールの歴史の中でとくに名高いのが、16、17世紀にフランスの修道院で生まれたベネディクティンとシャルトルーズです。どちらも、多くの薬草類を配合した香り高い酒で”不老不死の霊薬”として珍重されました。
一方、フランス宮廷でも、16世紀にメディチ家からカトリーヌ・ド・メディシスが嫁ぎ、その際にイタリアから薬酒系 リキュールの製法がもたらされました。以降、リキュールは、宮廷内で甘美な媚薬としてもてはやされたといいます。このように、霊薬や媚薬として製造された時代、リキュールは宝物に匹敵する貴重品だったのです。

みりんやお屠蘇(とそ)は”和風リキュール”

リキュールの語源は”液化されたもの”を意味するラテン語”リクオル”に由来し、当初から、何らかの成分を溶け込ませたものだったと考えられています。その製法としては、ベースになる酒と配合材科を一緒に蒸留する方法が中心ですが、ベースになる酒に配合材料を浸して、成分と香りを浸出させる方法などもあります。同じような酒が、日本でも古くから作られていました。たとえば、焼酎に米麹や蒸したもち米を加えて熟成させるみりんや、みりんに薬草の粉末である屠蘇散を漬け込んだ屠蘇酒、焼酎に梅の実を清け込んだ梅酒などで、これらは日本古来の和風リキュールといえます。

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リキュール 基礎知識  −−お菓子作りに大活躍する

利用度が高いのは果実系リキュール

薬草・香草系リキュールは歴史があって種類も豊富ですが、お葉子の素材としては、果実系リキュールの方がポピュラーです。なかでも、オレンジのリキュールであるグランマルニエ、コアントロー、キュラソーは有名。グランマルニエは深みのある香り、コアントローやキュラソーはマイルドな香りで、チョコレートやムースに利用されます。また、チェリーのリキュールでは、赤い色合いのチェリーブランデーと、チェリーの蒸留酒・キルシュから作る無色のマラスキーノがよく使われます。リンゴの香りをつけたアップルリキュールもあり、イチゴやフランボワーズ、カシスでもクレーム・ド・フレーズ、フランボワーズ、カシスとそれぞれリキュールが作られています。

コーヒー、カカオの種子系リキュール

コーヒーのリキュールではカルーア、カカオのリキュールでは、飲むチョコレートともいうべき濃厚なクレーム・ド・カカオや、まろやかなゴディバが知られています。また、アンズの核から芳香成分をとったアマレットは、アーモンドのような甘い香りを持ち、ブランマンジェなどに利用されます。

リキュール以外の洋酒も知っておきたい

リキュール以外にもお葉子と相性のよい洋酒があります。たとえば、ワインを蒸留して作るブランデーはいろいろな洋菓子に利用でき、砂糖きびが原料のラム酒もフルーツケーキを作る時の果物の漬け込みに欠かせません。リンゴから作る蒸留酒のカルバドスもリンゴのお菓子にぴったり。イタリアのシチリア特産のマルサラワインもデザートなどに使われます。


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