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素材辞典

バター

バター

薫り高いバターをたっぷり使ったコクのあるお菓子は、寒い季節にふさわしいもの。そして、華やかなデコレーションが楽しめるバタークリームのケーキも、クリスマスシーズンには欠かせません。 慌ただしさの中にも華やいだ気配が漂うこの季節に、バターはお菓子の素材として大活躍しています。

バターの使い方ひとつでお菓子の食感が変わる

「洋菓子の味はバターで決まる」とはよくいわれること。マーガリンでは出せない芳香を持ち、お菓子に豊かなコクを与えてくれます。しかしそれだけではなく、バターの使い方ひとつでお菓子の食感や形状まで変えることができるのです。
まず、薄い木の葉が重なったような折り込みパイ。粘土のように形が変わるバターの性質を利用して、生地の間にバターをはさみ、何度も折りたたんで焼き上げることできれいな層を作ります。また、クッキーのサクサクした口当たりをつくるのも、きめ細かい気泡を大量に取りこんでケーキやクリームをふっくらと仕上げるのも、バターの役割。一見なんでもない黄色い塊が、実に多彩 な働きをしてくれるものです。

料理人の失敗が生んだバタークリームの美味

バターは紀元前から作られ、古くは軟膏や傷薬として珍重されました。長い歴史のあるものですが、これを使って現在のような洋菓子が作られるようになったのは、ここ二百年ほどの間といわれています。多くの製菓職人が、バターの性質を生かしてさまざまなお菓子を創り出してきましたが、中には、失敗から生まれた”発見”もあったようです。
たとえばバタークリームが生まれた時のこと。19世紀中頃のフランスで、調理場の見習いが、他の料理に使うはずのバターを誤って、ババロア用のカスタードソース(卵、砂糖、牛乳で作る)に入れてしまいました。怒った料理長は、罰として見習いにそれを泡立て器でかき混ぜるよう命じました。当時は混ざらないと思われていたのです。ところが、懸命に混ぜるうちに溶け合い、まろやかなクリームに。新しい調理法を発見した料理長は、見習いのそそっかしさに感謝したに違いありません。

生クリームでは出せない奥行きのある味わい

バタークリームのケーキといえば、比較的日持ちがすることもあって、かつての日本ではケーキの代表でした。残念ながら最近は生クリームに押され気味ですが丹念に作られたバタークリームには、他にはない贅沢な味わいがあります。バタークリームの製法は、先ほどのエピソードにあるように、カスタードソースをベースにするものや、メレンゲをベースにするもの、シロップをべースにするものなど幾通りも。実に奥が深く、製法によっては驚くほどソフトな風味を作り出すこともできます。華やかなデコレーションをはじめ用途も豊富。このクリームで美しく飾られたお菓子は、いつの時代にも甘く楽しい夢を運んでくれます。

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種類や性質をよく知ることが  バター上手になる秘訣

ヨーロッパでは発酵バター

牛乳を遠心分離機にかけるとクリームが分離します。これを攪拌すると脂肪の小さな塊ができます。この塊を集めて練り上げたものがバタ−です。国産バターの多くは、保存性を高めるために最終工程で食塩が添加されています。しかし、お菓子に使う場合は、塩分が全体の風味を損なうことがあるので、無塩バターがおすすめです。また、ヨーロッパでは、クリームを分離した段階で乳酸発酵させた発酵バターが主流です。独特の香りとコクでお菓子作りに適しているのですが、劣化しやすいため保存などに注意が必要です。

温度によって性質が変わる

バターは、13〜18度であれぱ粘土のように成形することができます。折り込みパイを作る時はこの温度の範囲内で作業を進めることが大切。範囲以下ではカチカチ、以上では軟らか過ぎて、生地にバターがしみ込んでしまいます。

バターの黄色はカロチノイド

白い牛乳から作るバターがなぜか黄色になる…。これは、バターにカロチノイドという水溶性色素が含まれているためで、もともとは牛の餌の牧草にある色素です。牛の体内に吸収された後、この色素は牛乳に分泌されます。牛乳の状態では皮膜に包まれた細かい粒子の中にあり、色は表面に現れません。ところが、バターの製造段階で皮膜が破れ、さらに凝縮されることで黄色くなります。


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