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素材辞典

寒天

寒天

お菓子づくりは材料の善し悪しが出来上がりを左右します。 特にシンプルなお菓子ほど、その持ち味がはっきりわかるので、材料は吟味したいものです。
まず最初は和菓子の材料として夏の風情をかもしだすのに欠かせない寒天です。

寒天がなければ、練り羊羹は生まれなかった

寒天といえば、みつ豆やあんみつが思い浮かぶ程度、という人が多いのではないでしょうか。寒天そのものは地味な存在かもしれませんが、お馴染みの練羊羹が寒天の凝固力で生まれた和菓子の傑作であるということは案外知られていません。小麦粉や葛粉がつなぎになる蒸羊羹に比べ、煮溶かした寒天をあんに加えて練り上げる練羊羹。その独特の質感や腰のある食感は、寒天の特性をフルに生かしたものといえましょう。
寒天は他の素材に合わせやすく、固まって日持ちをよくしたり、また、その透明感が涼味を呼び、和菓子の素材として欠かせないものです。
砂糖とともに煮つめ、型に流して固める生菓子は、錦玉、琥珀(くちなしの実で染めると琥珀色になる)などと粋な名でも知られています。

海草を原料とする寒天が、海から遠く離れた山間地で作られるのは

水羊羹

寒天はテングサなど数種の海草を原料とするにもかかわらず、長野や岐阜など海のない土地が主産地となったのは、盆地特有の朝晩の冷えこみの厳しい気候を利用して作られるからです。
しかし工場生産の粉寒天の出現で産地も大きく変わりつつあります。冬期、寒冷な天然気象のもとで作られる棒寒天や糸寒天を天然寒天と呼ぶのに対し、粉寒天は工場で一年中製造されるので工業寒天と呼びます。

寒天今昔ばなし

「仏家の食用として清浄これに優るものなし」

寒天を賞賛し、寒晒(かんざら)しのところてんを略して”寒天”と命名したのは、インゲン豆を日本にもたらした隠元禅師(いんげんぜんじ)です。今から350年前の江戸時代初期、参勤交代の折に京都伏見の宿に九州の殿様、島津候がお泊まりになった時のこと。宿の主人、美濃屋太郎左衛門(みのやたろうざえもん)が夕食のところてん料理の余りを戸外に捨てて置いたところ、季節が真冬だったため、夜の寒気と昼の日差しで、凍ったり溶けたりを繰り返し、その結果、生まれたのが寒天だといわれています。
海草を煮詰めて作るところてんは、平安時代の文献にも登場する日本の伝統食品で、そのところてんの偶然の変化によって寒天が出来たのです。
近年、寒天は食品以外にも利用され、歯科印象材や薬のカプセル、またバイオテクノロジーの分野では菌や植物組織の培養基に使われるなど、医療、生物学の分野で広く貢献しています。

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寒天の種類と選び方

棒寒天(角寒天ともいう)

棒寒天の写真

棒寒天の方が粉寒天よりも弾力のある歯ざわりが楽しめるので、寒天そのものを味わうには棒寒天の方が適しています。 棒寒天は形くずれがゴミの付いていないもので、透明感がありツヤもよく、さわってみて弾力のあるものが良品。

糸寒天(細寒天ともいう)

糸寒天の写真

凝固力、弾力性ともに強い。ゴミが付いていないもので、固くて透明感のあるものが良品。溶かすにはやや時間がかかりますが、弾力がありシコシコした歯ざわりがあります。 梅雨を越すと黄ばむこともありますが、食用には差しつかえありません。

粉寒天(粉末寒天ともいう)

粉寒天の写真

溶けやすいため扱いがラクで重宝。凝固力は最も強いのですが、弾力性はやや劣ります。

寒天のお菓子Q&A

Q.寒天をいくら煮ても溶けないのですが…。

A.最初から砂糖を入れて煮たのではないでしょうか。砂糖を加えると寒天が溶けにくくなるので、砂糖は必ず寒天が完全に溶けてから加えてください。

Q.寒天にレモン汁を加えたら、いつまでたっても固まらないのですが…。

A.寒天は室温で固まりますが、果汁など酸味の強いものを加えると固まりにくくなります。酸味のあるものは寒天液が充分冷めてから、最後に加えるようにします。

Q.寒天を器に盛ると水が出てきます。

A.寒天液を煮詰めるとき、かき混ぜすぎたのではないでしょうか。寒天液はかき混ぜすぎるとコシがなくなって固まる力が弱まります。時折、木杓子でそっと混ぜる程度に。

寒天を使う時のポイント

●さっと水洗いして水に浸してもどし、さらに細かくちぎって、しばらく水に浸しておきます。
●煮詰め方はごく弱火で、あまりかき混ぜないように。煮詰め方が足りなくても固まりにくくなります。
●砂糖は寒天が完全に溶けてから入れます。


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