• オンラインショップ
  • 商品紹介
  • 店舗一覧
  • 資料室
  • 談話室

ホーム > 特集 > 神戸からの手紙 > 有馬温泉よ、ハイカラに!

神戸からの手紙

有馬温泉よ、ハイカラに!

有馬温泉

神戸の街の魅力を海、山、空の三つの青さ、と自然を表現したものをよく見かけますが、もう一つ温泉の魅力も付け加えたいですね。
港街を懐に抱くようにそびえる六甲山のすぐ裏側に「有馬温泉」があります。芦屋から芦屋ドライブウェイを使えば30分。神戸の中心地からでも六甲山の麓からトンネルをぬけ30分もあれば着いてしまう、まさしく「都会直結型」のナショナルブランド温泉です。

有馬温泉は複数の湯が湧き出る温泉でもあります。多くの鉄分を含み、食塩濃度が海水の2倍あるというのが金泉。100度近いその湯は、湧き出る時は透明ですが、塩分と鉄分で空気に触れるとすぐに赤褐色になってしまいます。一方、銀泉と呼ばれている湯は無色透明の炭酸泉やラジウム泉です。
有馬温泉は和歌山の「白浜」、愛媛の「道後」と並ぶ日本三古泉のひとつである、と日本書紀に記述されています。ほかにも「白河・後白河両天皇の行幸を得た」、「枕草子にも登場している」、「豊臣秀吉あっての有馬だ」等々、歴史の話題に溢れた温泉です。つい最近でも温泉内にある極楽寺の庫裏で、太閤秀吉の湯殿跡が見つかったというニュースが新聞に掲載されていました。旅の案内書を開けばどこにでもその歴史が語られているので、ここでは省略しましょう。
有馬の湯は、主として「食塩泉」。これは温泉水1キログラム中に固形成分が1グラム以上あって、その主な要素がナトリウムイオンと塩素イオンの温泉を称して使われる言葉ですが、有馬はまさに「食塩泉」。泉源によっては海水の塩分濃度よりもさらに濃いものもあります。
入浴効果はいろいろとありますが、塩分が濃いため身体に対する温熱効果が強いことに基づくものがほとんどのようです。昔から熱の湯とも呼ばれ、入浴中の皮膚に対する刺激作用で血液循環が増し、末梢神経に対する刺激で温熱感も助長されるためです。
平安時代末期に平兼昌は、有馬が海から遠いのにどうして塩湯が湧くのだろうと次のような歌を詠んでいます。

「わだみつは はるけきものを如何にして 有馬の山に 塩湯いずらん」

歌の世界に地学の視点を盛り込むとは…。
関西地区の奥座敷としてあまりにも有名な温泉ではありますが、やはり景気の低迷を受けて訪れる人の数は減少気味です。
そこでこの泉質が「強塩泉」であることに再度注目してみたいと思います。塩もみ効果のようなもので、肌にもいいし、ダイエットにもいいとされているのです。若い女性方御用達であってもおかしくありません。
また、ある程度の食塩水を飲用すると、消化疾患に効果があるといわれています。そして、炭酸泉は胃腸のリフレッシュにも効果がおおきいことは証明済みです。
こうしてみると、「温泉」「都会型」「ダイエット」「健康」、有馬には今の時代の最先端キーワードが揃っています。
湯治場、保養地、旅行という言葉からは少し離れて新しい愉しみ方を生み出す「有馬」が見えてきそうです。あちこちにある「温泉ランド」とは違う、神戸ブランドとして統一された「都会型スパー」に変身するチャンスなのかもしれません。

参考文献:「温泉百話」中村昭 青弓社、「神戸の歴史散歩」山川出版社
他各種ホームページ


このページの先頭へ