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神戸からの手紙

淡路島でリャドの絵と出合う

神戸の周りにはちょっとした歴史のトピックスがたくさんあるようです。世界遣産の姫路城が23円50銭で1871年に民間人に売り渡されたなんていう話もありますが、淡路島に関するこんな話は如何でしょう。
徳島県史によると、慶応三年(1867年)7月、イギリス公使パークスが徳島藩を訪れ、藩主の斉祐(なりひろ)と面会。武器購入の謝礼が主な目的でしたが、その時パークス公使は徳島藩の分国だった淡路島の租借を申し入れたらしいのです。 天皇の側近だった嵯峨実愛の日記にも「阿波に外国人が訪れ、淡路の借用を申し出た」という文面が残っているとか。
日本の香港になりかけた淡路島という次第。もし香港と同じようにその年に99年の租借が設定されていたら、1966年がその返還の年だったわけです。高度成長の真っ只中の返還は如何なものであったのでしょうか。

倉庫を改造したレトロな雰囲気の美術館 (神戸 新間〈ひょうご百年の風光〉より)
倉庫を改造したレトロな雰囲気の美術館

さて、この淡路島も明石海峡大橋開通で観光客が増えました。お目当ては人さまざまでしょうが、「ミユージアムパーク・アルファビア」に行かれた人も多いはず。平成七年のオープンですから既に女性向け雑誌や新聞では何度も紹介されています。場所は島の中央東側、大阪湾に面した洲本港のすぐ近く。繊維会社の倉庫だった100年前のレンガ造りの建物を改造して来た美術館です。
圧巻は「J・トレンツ・リャド」のミュージアム。47才の若さで惜しくも他界したスペインの奇才リャドの油絵原画約40点が、レンガの壁を背景にやわらかい光に照らし出されている姿は感激ものです。
<J・トレンツ・リャド>は1946年スペインのカタロニア生まれ。地中海に浮かぶマジョルカ島にアトリエを置き、ブルボン王朝の末裔ファン・カルロス国王やモナコのキャロライン王女らに肖像画を依頼されるほど人気のあった実力画家。彼の自画像も写真もありますが、実にいい顔をしています。スペイン人特有の情熱的な風貌、威厳と優雅さを示す頬からあごへのヒゲ、そして知性とエロスを感じさせる目。
「100人の優等生よりも一人の鬼才を生む国」スペイン。リャドもまさしくその鬼才の一人でしょう。日本人が好きなモネやマネら印象派の題材と同じ睡蓮を描きながらも、彼の絵ははるかに陰影が明確で且つ大胆。シャープで透明な世界です。「カンピン嬢」と題した少女の姿にはすっかり魅せられました。また、アメリカを代表するイラストレーター、ノーマンロックウェルのミュージアムも併設。この建物での結婚式や芝生の上でのガーデンパーティーも受け付けています。
ちなみにアルファビアとは彼のアトリエの庭園の名で、アルファビアが淡路島にあるのは、ここが彼がアトリエをおいたマジョルカ島によく似ていることが理由のひとつだそうです。

ミュージアムパーク・アルファビア 兵庫県洲本市塩屋1丁目1−8
TEL 0799−26−1001
開館時間 9:00〜17:00
9:00〜18:00(土・日・祝)
(休館日 火曜日)

写真提供/ ミュージアムパーク・アルファビア


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