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神戸からの手紙

一番が好き

関西三都の中ではもちろん、日本の都市のなかでも神戸の「新しもの好き」は光っているのではないでしょうか。正確に言えば、新しいというよりも「一番が好き」なのかもしれません。「日本で初めて」が好きといってもいいぐらいです。
神戸は日本近代〈洋服〉発祥の地。1868年(明治元年)にはドイツ人ブラントが神戸は北野の、今は観光地の真っ只中になった山本通に洋服店を開店します。同年には英国人カペルも居留地12番地に仕立て屋を開業。欧州人や中国人が次々とこれに続いたといいます。
太政官布告で「礼服ニハ洋服ヲ採用ス」と発表されたのが1872年(明治5年)の11月12日ですから、もっぱら外国人相手の商売だったのでしょう。そして1883年(明治16年)には日本人として初めての洋服店を柴田音吉が元町に開店します。〈ファッションの神戸〉のルーツがこんなあたりにもあるのかもしれません。

「日本洋服発祥の地」の石碑 「日本洋服発祥の地」の石碑

神戸・三宮の市役所ビルのすぐ南にある東遊園地に、石碑があります。これは神戸洋服商工協同組合が、彫刻グループ・環境造形Qに依頼したもので明治5年の洋服着用太政官発令100年を記念し、作られたものです。
「日本洋服発祥の地」の石碑

〈パーマネント〉、今の美容室第一号も神戸。1921年(大正10年)に神戸オリエンタルホテルにできたのが日本で初めてのものと言われているようです。 〈活動写真〉の登場でも第一番がこの神戸であることは有名です。エジソンが発明した「のぞき眼鏡式キネスコ一プ」は1896年(明治29年)に神戸に輸入されています。もっともスクリーン式の映画となると、一番手の名誉は違う街のようですが…。

〈コーヒー〉だってやはり神戸。日本で一番の喫茶店となると、東京と一般的な資料は語りますが、御存じの通り、コーヒーの大手UCC上島珈琲や、外資系ではネッスルも神戸にその本拠を置いています。新聞記事には1878年(明治11年)に、元町でコーヒーを飲む話題が掲載されていますから、神戸は国内で、最も早く一般にコーヒーが売り出され始めた場所の一つといえます。
その他には〈ゴルフ〉の話は有名だし、最初の〈マラソン〉も〈ボクシング〉の最初の試合も神戸。 そんな神戸の「新しもの好き」は、ただ歴史のなせる業だけではなくて、きっと地中海沿岸の諸都市と同じような、明るい「海洋性風土」と「長い歴史」が混ざり合って、進取の気質となったものなのでしょう。

「日本洋服発祥の地」の石碑 石碑のテーマは洋服の「身頃」と「袖」

しかしこれからは、過去の歴史や距離からの束縛を離れた「マルチメディア」の時代。いままで以上にスピードがポイントになります。「新しもの好き」の神戸維持はなかなか難しい時代に突入します。

参考:ビジネスマンのための都市シリーズ〈神戸〉


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