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神戸からの手紙

六甲山のプレゼント

「六甲の−おいしい水は〜」
テレビから流れるコマーシャルソング。
今回はそのおいしい水を育む六甲山にまつわるお話です。

六甲山のプレゼント

100万ドルから1000万ドルに評価の上がった六甲山の夜景。
国際経済の影響はこんなところにも出てきていますが、日本の中で、この六甲山からの夜景に対抗できるのは、函館のそれぐらいではないでしょうか。街の灯りだけが美しいのでは足りない…。回りを囲む、山のシルエットと海の深い闇が同時に一望し得、そのコントラストが「夜景」という絵を完成させる。だから……、六甲山から見る神戸の夜景はもう芸術品です。居留地に住んだ外国人達は暇さえあれば、この山に登ったといいます。彼らの見た当時の夜景は…、やっぱり美しかったに違いありません。

さて、この六甲山の花崗岩の砂層を濾過した伏流水は「宮水」と称され、「灘の生一本」といわれる酒造りにとって、米とともに「旨さ」のポイントであることは良く知られています。この水は飲料水としても好まれ、神戸に寄港する各国の船のタンクをも満たしています。

六甲山のプレゼント

それでは、何故、灘の酒が大阪や京都伏見の酒をしりぞけて、全国的に有名になったのでしょうか。実は、その疑問を解く鍵も六甲山にありました。灘を天下の酒所に押し上げたのは、六甲山南面の数多くの渓谷の、豊かな急流による「水車動力」だといいます。

当時(江戸)、最盛期の大阪での一水車当たりの臼の数は十から二十程度でしたが、六甲では八十から九十が普通で大型のものは百かdら百五十もあったといいます。良質の酒をつくるには、原材料の酒米を徹底的に精白する必要があることを考え合わせますと、当時、唯一の動力源であった水車の精米能力にこれだけの差があれば、質量共に勝負は明白です。

六甲山のプレゼント 菊正宗酒造(株)の記念館に隣接して復元された水車小屋。
当時は、つき臼数が80〜90という小屋が数多くあったそうです。

六甲山の自然は、経済的に他を圧倒する恵みでもあったわけです。勿論、他にも様々な要素が.絡み合って、現在の灘五郷があるのはいうまでもありませんが…。そんなことを考えながら見る六甲の山、そして酒蔵はまた趣が違って見えるから不思議です。
海、山、空の三つの青さに囲まれ自然と日常生活が共生する都市、神戸。
この賛沢の健全さは、六甲山を抜きにして語ることは出来ません。

資料・写真提供:神戸市役所広報課、菊正宗酒造(株)、灘五郷酒造組合


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